ECフルフィルメント業務とは?3PLとの違いや代行メリットを解説
ECフルフィルメント業務について解説します。この記事を読めば、ECフルフィルメントサービス内容が理解できるようになり「販促業務」「受注業務」「入荷業務」「在庫管理業務」「流通加工業務」「検品業務」「発送業務」のどこまで委託すべきか判断できるようになるため、ぜひ参考にしてみてください。
EC事業の物流業務を代行業者へ依頼しようと思っているけれど、ECフルフィルメントサービスはどこまで依頼できるのか興味をお持ちではありませんか?ECフルフィルメントサービスの業務範囲を把握しておけば、物流業務を委託するときの満足度が上がるでしょう。
本記事では提案型EC物流を得意とするサンインテルネット株式会社が、ECフルフィルメントについて詳しく解説します。ぜひ、物流業務の委託計画を立てる際にお役立てください。
ECフルフィルメントとは
ECフルフィルメントとは、ECサイトで注文を受けて、お客様に商品を届けるまでの業務全般を指します。
【EC業務の流れ】
1. 商品企画
2. ECサイト設計
3. 集客活動
4. 商品受注・問い合わせ対応
5. 発注・仕入れ
6. 商品・在庫管理
7. 代金回収
8. 顧客情報分析
EC業務を委託できるサービスが、ECフルフィルメントサービスです。
ECフルフィルメントサービスの内容
ECフルフィルメントサービス内容をまとめると以下の通りです。
販促業務・集客活動 | ECサイト構築、ECサイト運営など |
受注業務 | 受注管理、お問い合わせ対応など |
入荷業務 | 入荷、検品など |
在庫管理業務 | 棚入れ、商品保管、在庫管理など |
流通加工業務 | 流通加工(ギフト対応)資材手配など |
検品業務 | 棚卸、ピッキング、出荷検品など |
発送業務 | 送り状発行、梱包、納品書発行など |
その他 | クレーム処理、返品対応など |
ECフルフィルメントサービスにはサービス範囲に定められてなく会社に応じて異なります。そのため、どこまで委託したいか考えた上で、希望を叶えてくれる業者を探すと満足できます。
ECフルフィルメントに向いている人
ECフルフィルメントの概要を説明しましたが、下記に該当する方はサービスを検討してみることをおすすめします。
- 物流コストが利益を圧迫している人
- 物流業務が煩雑している人
- EC事業を開始したばかりでノウハウがない人
フルフィルメントと3PLの違い
EC発送代行サービスの種類には「フルフィルメント」と「3PL」があります。2つの違いはサービス内容です。
3PLは物流業務を委託できます。お客様の物流業務の課題をヒアリングした上で、現状をデータで分析し、どのような改善を行えばよいか提案してもらえます。物流拠点の選定、物流業務の設計や運営、輸配送業務などワンストップで依頼できるため、物流の悩みを抱えている方におすすめです。
その一方で、フルフィルメントであれば物流業務のほか、販促業務や受注業務なども委託できます。EC事業のリソースを借りたいとお考えの方に向いているサービスです。
3PLについて詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『物流用語「3PL(サードパーティーロジスティクス)」とは?』
ECフルフィルメントサービスのメリット
ECフルフィルメントサービスには3つのメリットがあります。
1.フロント業務に注力できる
EC業務はフロント業務とバックエンド業務に分類できます。
- フロントエンド業務:商品の販売促進、集客、商品企画、仕入れ、品質管理など
- バックエンド業務:受注管理、発注管理、発送業務、お問い合わせ対応など
EC事業が拡大すると、お問い合わせ対応や発送業務などバックエンド業務の負担が大きくなりフロントエンド業務に集中できなくなります。新商品の開発や販促活動を怠ってしまうと中長期的な成長は見込めなくなるでしょう。
ECフルフィルメントサービスを利用すれば、バックエンド業務をお任せできるため、フロント業務に注力できるようになります。
2.リードタイムを改善
ECフルフィルメントサービスを利用すれば、販促業務から発送業務までお任せできます。全ての業務をプロにお任せすれば、下記のリードタイムが短縮できます。
販売リードタイム | 倉庫に商品が届いてからECサイト上で購入できるようになるまでの時間 |
受注リードタイム | ECサイトで注文を受けてから出荷依頼するまでの時間 |
出荷リードタイム | 出荷指示から配送できるようにするまでの時間 |
配送リード | 配送業者が荷物を受け取ってお客様の自宅に届けるまでの時間 |
3.顧客満足度が上がる
ECフルフィルメントサービス提供会社は、物流ノウハウを豊富に持っています。経験豊富なスタッフがEC業務をお任せすれば「商品のラッピングが雑」「商品が届くまでの時間が遅い」というクレームを少なくできます。また、24時間365日お問い合わせ対応できる体制をつくれば「いつでも安心してショッピングができる」と顧客満足度を上げていけるでしょう。
4.マーケティング支援が受けられる
ECフルフィルメントサービスを利用すれば、ECサイト構築や運用をお任せできます。また、ささげ(ECサイトに掲載するための商品撮影)をお任せすることも可能です。モデルを起用した商品撮影を依頼できるところもあり、手厚いマーケティング支援が受けられます。
ECフルフィルメントサービスのデメリット
ECフルフィルメントサービスにはデメリットも2つあります。
1.サービス利用料がかかる
ECフルフィルメントサービスは、販促業務や受注業務、顧客対応業務など幅広い業務を委託できて便利なサービスです。しかし、サービス料金が高くなりがちです。
例えば、ECサイト運営代行は30万円ほどかかるため、社内でEC運営担当者を採用した方が安いと感じるかもしれません。つまり、委託したい業務と委託しない業務を見極めることが大切です。
2.顧客の声が拾いにくくなる
ECフルフィルメントサービスは、ECサイトのお問い合わせ対応や返品対応、クレーム処理を委託できますが顧客の声が拾いにくくなります。
顧客の声を聞いて商品開発やサイト運営し、顧客ロイヤリティの向上を目指せなくなるかもしれません。そのため、ECフルフィルメントサービスを利用する場合は、密に連携してくれるパートナーを探すようにしましょう。
ECフルフィルメントサービスの選び方
ECフルフィルメントサービスの選び方のポイントは3つあります。
1.目的を明確にする
最初にECフルフィルメントサービスを利用する目的を明確にしておきましょう。なぜなら、目的を明確にしておかなければ、委託先から営業されて不要なサービスも契約してしまう恐れがあるためです。
そのため、自社の課題を洗い出して、どの業務を委託するか決めておきましょう。また、求める条件を定めておくと満足度の高いサービスが受けられます。
2.料金体系を比較する
ECフルフィルメントサービスの候補が見つけたら、見積もりを依頼して料金を比較しましょう。複数社の見積書を確認することで見積金額が妥当であるか、どこの業者へ依頼すればコストパフォーマンスがよいか判断できるようになります。
ECフルフィルメントサービスの料金を比較するときは、以下のようなトータルコストで比較しましょう。
| 項目 | 平均相場 |
固定費 | 倉庫保管料 | 4,000~7,000円/坪 |
業務管理料 | 80,000~500,000円/月 | |
システム利用料 | 30,000~円/月 | |
変動費 | 入庫料 | 10~100円/個 |
デバンニング料 | 20,000~40,000円/本 | |
検品料 | 10~30円/個 | |
出荷料・ピッキング料 | 10~30円/個 | |
梱包料 | 70~300円/個 | |
配送料 | 400~10,000円/個 | |
その他 | オプション | 要お問い合わせ |
3.物流拠点を確認する
ECフルフィルメントサービスの契約をする前に物流拠点を確認しておきましょう。物流拠点を確認しておくことで、安心して業務が任せられるか判断できるようになります。
また、将来的に事業拡大を検討している場合は倉庫の保管スペースを拡張できるかどうか確認しておくことも大切です。必ず物流拠点は確認するようにしましょう。
サンインテルネットのECフルフィルメントサービス
サンインテルネットは、EC事業者様に商品開発や販売促進のフロント業務に集中してもらうためにフルフィルメント業務委託サービスを提供しています。
EC事業者の方でバックエンド業務をお任せしたいとお考えの方は、ぜひサンインテルネットにご相談ください。
まとめ
ECフルフィルメントサービスを利用すれば、ECサイトで注文を受けてお客様に商品を届けるまでの業務全般を委託できます。幅広い業務を委託で便利な反面、料金が高くなります。そのため、どの業務を委託するか明確に定めて、該当するサービスを比較して契約するようにしましょう。
ECの発送業務では「顧客ロイヤリティを高めるにはどうすればいいのだろう?」「自社の物流業務の課題を洗い出して解決したいけどノウハウがない」とお悩みが出てくるかもしれません。そのようなお悩みを抱えた方は、提案型EC物流を得意とするサンインテルネットにぜひご相談ください。
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