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食品をインターネット販売するときに必要な許可や資格はある?

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食品をインターネット販売する際には「食品衛生法に基づく営業許可」「食品衛生責任者」「食品衛生管理者」の営業許可・資格の取得が必要です。この記事では、ネットショップで食品を販売する方法から必要な許可・資格の取得方法、知っておきたい法律について詳しく解説します。

「インターネット上で食品を販売するために許可・資格は必要なのだろうか…?」「ネットショップで食品を販売する手順はどうなのだろうか…?」とお悩みを抱えていませんか?そのような方向けに、今回は食品をネットショップで販売する方法をご紹介します。この記事では、ネットショップを始める際に把握しておきたい法律までまとめているため、ネットッショップを解説する際ににお役立てください。 

 

食品をインターネット販売する方法










最初に食品をインターネット販売する流れをご紹介します。

  1. 必要な許可や資格を取得する
  2. 食品の仕入れ、製造を行う
  3. ネットショップを開設する
  4. 商品の発送方法を検討する
  5. ネットショップのオペレーションを決める

ここでは、各手順について詳しく解説します。

 

1.必要な許可や資格を取得する

まずは、食品をインターネット販売するために必要な許可と資格を取得します。

食品衛生法に基づく営業許可

営業施設を管轄する保健所から営業許可を取得する

食品衛生責任者

食品衛生責任者の養成講習会を受講して資格を取得した者を配置する

食品衛生管理者

食品衛生管理者試験に合格して資格を取得した者を配置する

食品の製造・加工する場合

 

2.食品の仕入れ、製造方法を検討する

次の食品の仕入れ、製造方法を検討する。食品の仕入れ先の選択肢は多岐に渡るため、それぞれのメリット・デメリットを把握した上で決めましょう。

 

配送

品揃え

価格競争

見積もり

小ロット対応

掛け払い

小売店

×

不要

×

市場

 

不要

卸業者

必要

通販

 

 

不要

 

3.ネットショップを開設する

次にネットショップを開設します。ネットショップの開設方法は3つあります。 

(1)ECサイト構築

自社でECサイトを構築すれば、自由度の高いネットショップを開設できます。豊富なノウハウをお持ちの方におすすめの方法です。

(2)パッケージソフトを利用する

パッケージソフトを利用すれば、写真や文章をアップロードするだけでネットショップを開設できます。

(3)ECモールに出品する

ECモールに出品すれば簡単にネットショップを開設できます。すぐに販売できる反面、独自色が出しにくく価格競争に巻き込まれる可能性があります。ECサイト運営初心者の方におすすめの方法です。

ECモールについて詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。

関連記事:『5大ECモールを徹底比較!特徴や自社ECと比べたメリット・デメリットも』

 

4.商品の発送方法を検討する

次に商品の発送方法を検討します。食品を販売する場合は、発送するだけでなく「温度管理」「日付管理」「コスト管理」など品質管理が欠かせません。温度管理は食品の鮮度にも影響します。そのため、食品物流の温度帯は必ず守るようにしましょう。 

食品物流で重要な温度管理(5温度帯)について詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。

関連記事:『温度帯とは?3温度帯・4温度帯・5温度帯の違いまで解説!』

商品の発送方法には、自社物流と物流アウトソーシングの2通りの選択肢がありますが、ガソリン代の高騰や物流設備への投資コストを踏まえると物流アウトソーシングがおすすめです。

物流アウトソーシング会社の選び方を知りたい方は、下記の記事をお読みください。

 関連記事:『物流アウトソーシングとは?物流会社の選び方や導入の流れを紹介

ネットショップのオペレーションを決める

最後にネットショップのオペレーションを決めます。ネットショップで食品を販売する際の業務はフロント業務とバックエンド業務の2つに分かれます。どのようにオペレーションを回すか決定した上で、ネットショップを始めましょう。

フロント業務

商品企画

仕入れ、在庫管理

ECサイト

マーケティング

ECサイトの改善

バックエンド業務

商品情報登録

受注管理

出荷作業

アフターサポート

 

 食品のインターネット販売に必要な許可










食品をインターネット販売する場合は、必要な許可と資格を取得する必要があると説明しました。必要な許可とは「食品衛生法に基づく営業許可」です。ここでは、食品衛生法に基づく営業許可について詳しく開設します。

 食品衛生法に基づく営業許可とは

食品衛生法に基づく営業許可とは、営業施設(調理場や製造施設)が食品衛生法の基準に適合している場合に交付される許可証です。

食品販売業者は、営業施設(調理場や製造施設)を着工する前に保健所へ設計図面などを持参して相談して、食品衛生法に基づく営業許可を取得した上で工事に入ります。

食品衛生法に基づく営業許可申請には「営業施設の概要」「食品衛生責任者の資格証」などが提出が必要です。 

<営業許可申請手続き>

  •  事前協議
  •  申請書類の提出
  • 施設着工
  •  施設検査
  •  許可証の交付
  •  営業開始

 

2021年6月から営業届出制度が開始

2021年6月に食品衛生法が改正されてました。営業施設(調理場や製造施設)を管轄する保健所に営業届出書を必ず提出しなければいけません。

また、調理師や製菓衛生士、栄養士などの資格を保有していない場合は、食品衛生協会が行う食品衛生責任者養成講習会の受講が必須となりました。

 

食品のインターネット販売に必要な資格









食品をインターネット販売する場合に必要な資格には「食品衛生責任者」と「食品衛生管理者」があります。

 

食品衛生責任者

食品衛生責任者とは、食品衛生法の規則に沿って、営業施設の衛生管理を担うための資格を指します。営業施設には食品衛生責任者の設置が義務付けられています。

また、食品衛生法に基づく営業許可を取得する際にも食品衛生責任者の資格証明書が必要です。食品衛生責任者は、都道府県知事が実施する食品衛生責任者の養成講習会を受講すれば取得できます。

食品衛生責任者の養成講習会には「会場集合型」「eラーニング型」があります。会場集合型の場合は、1日の講習を受講してテストに合格すれば食品衛生責任者を取得できます。

受験資格

(1)と(2)のどちらかを満たしたもの

 

(1)栄養士、調理師、製菓衛生師、食鳥処理衛生管理者、と畜場法に規定する衛生管理責任者もしくは作業衛生責任者、船舶料理士、食品衛生管理者の有資格者

 

(2)食品衛生責任者になるための講習会の受講修了者

講習内容

食品衛生学(2.5時間)

食品衛生法(3時間)

公衆衛生学(0.5時間)

小テスト

受講料

12,000

教材費を含む

合格率

100

都道府県で講習内容や講習時間は変わります。

 

食品衛生管理者

食品衛生管理者とは、食品を製造・加工する施設で衛生管理を行うための国家資格です。営業施設(調理場や製造施設)で製造・加工する際には食品衛生管理者の設置が義務付けられています。 

 

受験資格

(1)~(4)のいずれかに該当するもの

(1)医師、歯科医師、薬剤師、獣医師

(2)大学や専門学校にて医学、歯学、薬学、獣医学、畜産学、水産学、農芸化学の課程を修めて卒業した者

(3)都道府県知事の登録を受けた食品衛生管理者の養成施設において所定の課程を修了した者

(4)高等学校卒業者で衛生管理の業務に3年以上従事し、かつ、都道府県知事の登録を受けた講習会の課程を修了した者

試験内容

第1種:44問 第2種:30問

  • 関係法令(労働基準法、労働安全衛生法)
  • 労働衛生
  • 労働生理

受講料

6,800

合格率

第1種:45% 第2種:52%

 

食品のネットショッピングに関連する法律









 食品のネットショッピング販売をする際は、関連する法律についても理解をしておきましょう。食品のネットショッピングに関連する法律は4つあります。

食品表示法

食品表示法は、消費者が安心して食品を購入できるように食品表示に関するルールを定めた法律です。

[主な内容]

  • 食品の名称、原材料、内容量、賞味期限、保存方法などの表示
  • アレルゲン情報、栄養成分表示、遺伝子組み換え食品表示などの表示
  • 虚偽・誇大広告の禁止
  • 輸入食品であることの表示

 景品表示法

景品表示法とは、不当景品類及び不当表示の排除により、消費者の利益を保護と公正な競争を確保を目的とした法律です。「消費者を誤認させるような不当な広告をすること」と「消費者の判断を誤らせるような過大な景品の提供をすることなどが禁止されています。

[主な内容]

  • 景品類の提供の制限
  • 懸賞表示の規制
  • 虚偽・誇大広告の禁止
  • 表示の根拠の明確化

 

トレーサビリティ法

米トレーサビリティ法は、米の流通経路を追跡できるようにするための法律です。業者間の取引等の記録の作成や保存、産地情報の伝達が義務付けられています。

[主な内容]

  • 米の流通経路を記録する義務
  • 米のトレーサビリティ情報の公開
  • 米の産地偽装の防止

 

計量法

計量法とは計量の基準を定め、適正な計量の実施を確保するための法律です。計量単位についての規定が定められています。

[主な内容]

  • 計量単位の定め
  • 計量器具の検定、校正
  • 計量計測の適正な実施の確保

まとめ

食品をインターネット販売する際の流れは、以下の通りです。

1.必要な許可や資格を取得する

2.食品の仕入れ、製造を行う

3.ネットショップを開設する

4.商品の発送方法を検討する

5.ネットショップのオペレーションを決める

そして、「食品衛生法に基づく営業許可」「食品衛生責任者」「食品衛生管理者」の営業許可・資格の取得が必要になります。

食品をインターネット販売する場合は、温度管理を行い品質を維持することが大切です。

サンインテルネットは5温度帯の倉庫を保有している物流会社で、食品物流を得意としています。そのため、食品の配送方法にお悩みの場合はサンインテルネットにご相談ください。

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