物流倉庫での梱包作業の改善事例を6つ紹介!取り組み方まで解説

今回は物流倉庫での梱包作業の改善事例を6つご紹介します。この記事で、ご紹介する事例はどの企業でも採用しやすいものばかりです。どのように取り組むかまで具体的に説明しているため、梱包作業の効率化を検討している方は、ぜひ記事を読んでみてください。
「チラシやサンプルなどの同梱物が多くて、梱包作業に時間がかかる…」「梱包作業の負担を減らすためにはどうすればよいのだろうか…」と悩んでいませんか?そのような方向けに、梱包作業の改善事例を6つご紹介します。
この記事でご紹介する事例は、どの企業でも取り入れやすいものばかりです。そのため、改善事例を真似しながら梱包作業を改善してみてください。
梱包作業の改善事例
他の事業者は、どのように梱包作業の負担を減らしているのでしょうか?ここでは、各事業者の梱包作業の改善事例をご紹介します。
5S活動の実施で準備時間を1/3に短縮(製造業A社)
A社では梱包作業に必要な道具の探索時間が長いことを課題に感じており、5S活動(整理・頓・清掃・清潔・しつけ)に取り組みました。
作業場にある道具や資材を棚卸しし使用頻度の高い順に配置し直して、ラベルで色分けするなど、必要な道具がどこにあるか見つけやすいように工夫しました。このような工夫で、梱包作業の準備時間を1/3に短縮することに成功しました。
オフィスレイアウト見直しで作業効率20%アップ(EC事業者B社)
B社は、商品をピッキングしたり梱包資材を取りに行ったりなど往復が多く、作業効率の悪さを課題に感じていました。多くの人が1つの作業エリアに密集すると混雑し、作業中の衝突事故も起きていました。
このような課題を解決するために、このような課題を解決するために、作業内容(ピッキング・梱包・検品・発送)別にゾーニングを行いました。エリアをゾーニングする際に、高さを調整できる作業台も導入しています。
そして、作業を分業化して各自の業務に集中させました。このような工夫をして、作業効率を20%向上させることに成功しました。
梱包資材の見直しで組み立て作業を1/2に短縮(EC事業者C社)
C社は商品のサイズ・形状・素材に合わせて梱包材を組み立てており、注文数も多かったことから組み立て作業が大きな負担となっていました。それでも、社内で梱包作業をしたいという想いがあり、誰でも簡単に組み立てられるワンタッチ断ボールを採用しました。ワンタッチで組み立てられる段ボールを採用したことで、組み立て作業時間を1/2に短縮でき、配送時間までに梱包が間に合うようになりました。
同梱物の見直しで作業効率アップ(EC事業者D社)
D社では、お客様の商品購入頻度や購入金額によって、サンプルやチラシを同梱していたため「どの同梱物を入れるべきか」と迷いが生じて梱包作業に時間がかかっていました。ま配送ミスも発生していたため、見直しが必要となりました。
このような状況を改善するために、D社は本当に必要な同梱物のみを入れるようにしました。その結果、同梱物を選ぶ際に迷いが生じなくなり、梱包作業の時間を25%短縮することができました。また、配送ミスなどのミス発生率も低下させられてクレーム件数を減少させることができました。
作業の分業化でリードタイムを30%短縮(製造会社E社)
E社では、一人の作業者が「ピッキング」「梱包」「検品」「出荷手配」までを担当していました。その結果、一人当たりの業務負担が大きくミスが発生しやすくなっていました。
このような状況を打破するために作業を分業化することにしました。
「ピッキング」「梱包」「検品」「出荷手配」と工程に分け、それぞれに担当者を配置しました。作業を分業化することで、作業者は特定の作業に集中して取り組めるようになり、作業効率がアップしました。この取り組みの結果、出荷までのリードタイムは従来より30%短縮できました。
梱包代行サービスを利用してコスト削減に成功(EC事業者F社)
F社はECサイトの注文数が増加して、梱包作業に人を採用しなければならなくなりました。しかし、従業員を採用する場合、人件費が高いと感じてしまったのです。そこで、梱包代行サービスにお問い合わせして、自社物流とアウトソーシングの料金を比較しました。
その結果、自社物流より20%コストを削減することに成功しました。
梱包代行サービスについて詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『梱包代行とは?依頼するメリットや業者選びのポイントを紹介』
改善事例でわかる!梱包作業の改善方法
梱包作業の改善事例をご紹介しましたが、以下の内容に取り組むと業務改善ができます。ぜひ、梱包作業に悩んでいる場合は取り組んでみてください。
5S活動
5S活動とは、製造業や建設業、物流業などで行われている環境整備です。
- 整理(Seiri):不要なものを処分する
- 整頓(Seiton):道具の所定位置を決めて片付ける
- 清掃(Seisou):清掃してキレイな状態にする
- 清潔(Seiketsu):整理整頓、清掃のチェックをする
- しつけ(Shitsuke):整理整頓、清掃が行えるように指導する
職場に不要なものが多かったり、道具の所定位置が決まっていなかったりすると、業務が妨げられてしまいます。5S活動に取り組めば、業務を滞りなく行えるようになります。
ゾーニング
ゾーニングとは作業(ピッキング・梱包・検品・発送)に応じて区分することをいいます。
倉庫のゾーニングを行う理由は、作業効率を上げたり、安全性を確保したりするためです。
作業に応じてエリアを区分することで、人の導線が整理されて衝突事故を防げます。
作業ルールが決まり、作業員も「どこで作業すればよいのだろう?」と迷わずに済みます。つまり、ゾーニングすることで作業効率を上げることが可能です。
(※食品工場では、異物混入や食中毒のリスクを抑えるために、作業別にゾーニングされています。)
梱包台の高さの見直し
梱包台の高さを調整して見直せば、作業の効率を上げられます。なぜなら、作業台の高さが適切でないと、無理な姿勢を取り続けることになり疲労が溜まるためです。
例えば、作業台が低すぎると前かがみになる姿勢を強いられて、腰や肩に負担がかかります。一方で、作業台が高すぎると腕を持ち上げる必要があり疲れやすくなるでしょう。
各作業員で適切な高さは違うため、高さが調整できる作業台の購入をおすすめします。
梱包資材の見直し
梱包資材を見直すことで作業効率を上げられます。
例えば、ダンボール箱の組み立てが負担となっている場合は、ワンタッチ式のダンボールを導入すると組み立てる必要がなくなります。
また、強度の高いテープを購入すれば、底抜けなどでテープを張り直さずに済むでしょう。このように、梱包資材、緩衝材、テープを見直すと作業効率を上げられます。
商品サイズに合った梱包資材を使用すれば、コストを削減することもできます。そのため、ぜひ梱包資材を見直してみてください。
同梱物の見直し
不要な同梱物を失くせば、梱包作業の手間を省けて作業スピードを上げられます。
サンプルやチラシ、サンクスカードなど同梱物が多いと「どの顧客にどの同梱物を入れるか?」と悩むようになりミスするようになります。そのため、本当に必要な物だけを入れるようにしましょう。不要なチラシを取り除くだけでも同梱作業が楽になり、作業スピードを上げられます。
作業の分業化
梱包作業では、次のような分業化を行うと作業効率を上げられます。
- ピッキング:商品をピッキングする
- 梱包:梱包資材、緩衝材を使用して商品を梱包する
- 検品・封入:正しく梱包されているかを確認して、伝票を入れて封をする
- 出荷:梱包済みの商品、出荷用のパレット(ラック)に積む
1人の担当者が全てを担当すると負担がかかり、ミスも発生しやすくなります。そのため、作業を分業化するようにしましょう。
梱包代行サービスの利用
梱包代行を利用すれば、プロに梱包作業をお任せできます。「ピッキング」「商品・タグづけ」「ギフトラッピング」「同梱」「梱包」の全てをお任せすれば、商品企画や仕入れ、マーケティングなどフロント業務に集中できるようになります。
自社で従業員を雇用して梱包作業するよりも、アウトソーシング化した方がコストを抑えられることもあります。そのため、梱包作業の課題を抱えている方はアウトソーシングの利用を検討してみてください。
物流アウトソーシングの選び方について詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『物流アウトソーシングとは?物流会社の選び方や導入の流れを紹介』
まとめ
今回は梱包作業の改善事例をご紹介しました。
<梱包作業の改善アイデア>
- 5S活動
- ゾーニング
- 梱包台の高さの見直し
- 梱包資材の見直し
- 同梱物の見直し
- 作業の分業化
- 梱包代行サービスの利用
どの企業でも取り組めるものを中心にご紹介したため、取り入れやすいものは真似をしてみてください。
もし梱包作業が負担となっている場合は、サンインテルネットでも代行サービスを提供しています。そのため、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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