物流の破損事故の原因とは?9つの対策方法まで解説!
今回は物流の破損事故の原因と対策方法をご紹介します。この記事を読めば、積込みや荷卸し、配送中の落下や振動の破損事故を防ぐ方法がわかるようになります。そのため、物流の破損事故に悩んでいる方は、この記事を読んでみてください。
物流の破損事故を起こすと、お客様からクレームが入ります。また返品や商品の再配送のコストもかかるため、破損事故が起きないように注意しましょう。
今回は物流の破損事故の原因と対策方法について詳しく解説します。破損事故の対策をしたい方は、ぜひ記事を読んでみてください。
物流の破損事故とは
外装破損とは外箱が潰れていたり汚れが付着していたりすることをいい、内部破損は商品の破損や動作不良をいいます。
物流の破損事故が起きた場合は、原則、配送業者が補償することになっています。配送業者により補償額が異なりますが、上限30万円まで補償してもらえるケースが多いです。
物流の破損事故を抑制すべき理由
物流の破損事故は、配送業者が補償してくれるからと安心してはいけません。
破損事故を起こしてしまうと「傷や汚れのある商品が送られてきた」と顧客が不満を抱くようになります。店舗に対して悪い印象を抱けば、商品をリピートしてくれることはありません。また、SNSなどで悪い評判が流されると、企業信用力が低下してしまいます。
破損事故を何度も起こして、顧客満足度が著しく低下してしまうと、売上が一気に低下することもあります。そのため、物流の破損事故が起きたら原因を究明して再発防止に努めるようにしましょう。
物流の破損事故の原因
物流の破損事故はなぜ起きるのでしょうか?事故防止の対策をするためにも、物流の破損事故の原因を把握しておきましょう。
破損事故の原因
Q1:どのような『事故の原因』がありましたか?(複数回答可)
落下:68.5%
振動:42.0%
フォークリフト突き当て:40.3%
転倒:39.8%
荷崩れ:33.7%
濡れ:26.0%
衝突(箱同士):23.8%
高湿度:12.7%
高温:11.6%
圧迫:11.0%
低温:5.0%
水没:3.3%
臭い移り:3.3%
静電気(帯電):2.2%
その他:7.7%
出典元:『輸送品質.COM 輸送中の破損トラブルの原因第一位とは』
破損事故の場所や状況
Q2:どんな『場所や状況』で破損事故が起こりましたか?(複数回答可)
積込み:42.0%
荷卸し:38.1%
海外:38.1%
輸送中(一般道):30.4%
輸送中(高速道路):28.2%
国内:27.1%
荷役中:26.5%
物流中継ターミナル:25.4%
航空輸送中:23.8%
船便輸送中:15.5%
保管中:14.9%
設置・格納:11.6%
その他:5.5%
出典元:『輸送品質.COM 輸送中の破損トラブルの原因第一位とは』
物流の破損事故の対策方法
物流の破損事故の原因をご紹介しましたが、どのように事故を防げばいいのでしょうか。ここでは、物流の破損事故の対策方法をご紹介します。
ストレッチフィルムで保護する
輸配送中に荷物が落下しないか不安な方は、ストレッチフィルムで荷物を保護しましょう。
ストレッチフィルムはパレッドに積み上げた商品の荷崩れ防止や、輸配送中の荷物の落下を防止するために使用するものです。防水、防塵、汚れの防止もできるため、ストレッチフィルムを上手く活用していきましょう。
衝撃検知シールを使用する
物流の破損事故がどのタイミングで発生したかを把握するために、ダンボールに衝撃検知シールを貼ると事故の責任の所在を明らかにできます。
ダンボールに衝撃が加わると、衝撃検知シールのセンサー部分の色が変化する仕組みです。
お客様に商品をお届けしたときに衝撃検知シールのセンサー部分の色が変化していなければ、落下や衝撃などがなかったことを証明できます。
また、衝撃検知シールを貼っておけば「荷物を丁寧に取り扱おう」と従業員の意識改革ができて、破損事故を予防できます。
梱包資材を変える
適切な梱包資材を使用すれば、商品を保護することができます。そのため、梱包資材の選び方を覚えておきましょう。
ダンボール |
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緩衝材 |
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ケアマーク |
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テープ |
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荷物の取り扱いに注意する
荷物の取り扱いに注意することで破損事故を防げます。事故防止のために、ダンボールの中に何が入っているのか、どのような形状で、どれぐらいの強度なのかといった情報をお客様に共有してもらい、ハンドリングしている物流会社も存在します。
物流オペレーションを見直す
物流現場で荷物を落下させてしまう事故が発生していれば、オペレーションが適切でない可能性があります。そのため、以下のような取り組みでオペレーションを改善していきましょう
オペレーションの見直し方
- 作業がしやすくなるように、整理整頓して環境を整える
- 作業の導線となる通路に荷物を置かない
- 倉庫内の棚が動かないように固定する
- 作業時の声かけを徹底する
- 交通事故を防止するためにストレスチェックを実施する
従業員の教育を実施する
物流では破損事故の他、交通事故や労災事故など、さまざまな事故が起きる可能性があります。事故を起こさないためにも安全対策を実施しましょう。安全対策の内容をまとめたので参考にしてみてください。
安全会議 |
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実技指導教育 |
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リフトの安全教育 |
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安全推進指導者 |
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安全設備を使用する
ドライバーが事故を起こさないように安全設備を使用しましょう。おすすめの安全設備をまとめたので参考にしてみてください。
衝突防止補助システム | 衝突の危険が迫ると警報が出る |
ドライブレコーダー | 車に衝撃が加わったとき映像を記録する |
バックアイカメラ | バック時に車両後方を運転席のモニターで確認できる |
アルコールチェッカー | 飲酒運転をしていないかチェックできる |
車両点検 | トラックの日常点検をする |
破損事故の原因を解明する
破損事故が起きたら原因を解明していきましょう。なぜ、破損事故が起きたのかを把握して対策していけば事故を減らすことができます。破損事故が起きても原因を解明せず、対策を講じても事故が減ることはありません。そのため、事故発生時は何が原因かを調べましょう。
委託先の見直しをする
物流アウトソーシングサービスを利用していて、サービス品質に疑問を感じる場合は委託先を見直しましょう。物流会社は破損事故の補償をしてくれますが、事故を頻繁に起こすと顧客からの信用が低下してしまい売上が低下してしまいます。そのため、委託先の物流サービス品質が低い場合は、別の委託先に切り替えるようにしましょう。
物流アウトソーシングサービスの探し方に知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『物流アウトソーシングとは?物流会社の選び方や導入の流れを紹介』
まとめ
破損事故には「外装破損」と「内部破損」があります。破損事故が起きた場合は、配送業者が補償しますが安心してはいけません。破損事故が起きると顧客満足度が下がり、自社商品を購入してもらえなくなります。そのため、破損事故が起きないように対策をしておきましょう。この記事では、破損事故が起きる原因と対策をご紹介したため、ぜひ参考にしてみてください。
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