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物流拠点を最適化する目的や流れを解説!成功事例の紹介も

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物流拠点を最適化する目的、流れをご紹介します。この記事を読めば、物流拠点をどこに置くのか?集約型物流拠点と分散型物流拠点のどちらが良いのか?などが理解できるようになります。そのため、物流業務を効率化して生産性を上げたいとお考えの方は、この記事を参考にしてみてください。

配送スピード上げたり、物流コストを削減したり物流戦略を見直したりしたいけれど、どのように物流拠点を最適化すればよいか、お悩みを抱えていませんか?担当者の経験や勘で物流拠点をどこに置くか決められていましたが、ITソリューションを活用して精度高く物流戦略が立案できるようになりました。

本記事では、提案型物流を得意とするサンインテルネット株式会社が、物流拠点の最適化のコツをご紹介します。この記事を読めば、どのような手順で物流拠点を行えばよいか理解できるようになるため、ぜひ参考にしてみてください。

物流拠点の最適化とは

物流拠点の最適化とは、物流拠点を見直して、物流コストの削減やリードタイムの短縮を目指すことをいいます。

例えば、仕入れ先の数が多い場合は、生産立地型物流センター(仕入れ先のエリアの近くにある物流センター)を設置すると配送コストが抑えられます。

その一方で、配送先の数が多い場合は、消費立地型物流センター(配送先のエリアの近くにある物流センター)にするとリードタイムが短縮できるでしょう。鮮度が求められる生鮮食品は消費立地型物流センターが基本です。

また、立地だけでなく、拠点数など戦略的な観点で決めていきます。 

物流拠点の最適化の目的


物流拠点の最適化の目的は5つあります。

1.コスト削減

1つ目がコスト削減です。物流コストの内訳は以下の通りとなっており、輸配送費が55.1%を占めます。輸配送費を削減するためには、輸配送経路の最適化が欠かせません。輸配送経路を最適化してコスト削減するために物流拠点の新設や統廃合を行います。 

 

構成比

詳細内容

輸配送費

55.1%

車両費用

ドライバー人件費

ガソリン代金

減価償却費など

保管費

16.9%

倉庫の賃料

倉庫の管理費

火災保険料など

包装費

28.0%

段ボール

ガムテープ

緩衝材

梱包作業の人件費など

荷役費用

荷役作業の人件費

マテハン機器など

物流管理費

倉庫管理システム(WMS)

管理業務の人件費など

引用:『2022年度 物流コスト調査報告書【概要版】

2.業務効率化

配送スピードを向上させるために物流拠点を複数設けると、在庫管理などの業務が煩雑します。物流拠点間の連携が上手く行えず、在庫管理が上手くできなければ、在庫切れなどのトラブルが起きてしまいかねません。つまり、不必要に物流拠点は分散すべきではありません。物流拠点の最適化で、統廃合を行えば、このような業務の効率化が図れます。

3.サービス品質の向上

物流拠点の最適化を行えば、リードタイムが短縮できます。つまり、商品を注文から到着までのスピードが上がります。商品を早く届けることができれば、顧客満足度を向上させられるでしょう。即日配送で競合優位性を高めることも可能です。

 4.BCP対策

物流拠点の最適化はBCP対策のためにも行います。東日本大震災では、物流が滞りました。集約型物流拠点の場合、地震など自然災害に見舞われると営業が行えなくなる恐れがあります。このような自然災害リスクに備えて、物流拠点を分散させておくと非常時でも物流が滞ることはありません。

5.企業信用度の向上

物流拠点の最適化は企業信用度を向上させるためにも行います。物流会社の二酸化炭素の排出量の削減は必須となっています。二酸化炭素排出量の削減のために、ルートを最適化するなど取り組めば「SDGsに取り組んでいる企業」と信頼や好感が持たれるようになります。

物流拠点の種類

物流拠点の最適化のために知っておきたい「集約型物流拠点」と「分散型物流拠点」の違いを理解しておきましょう。

 

集約型物流拠点

分散型物流拠点

メリット

  • リソースを集約できる
  • コストを抑えられる
  • 在庫管理しやすい
  • 自然災害や事故に弱い
  • 配送スピードが落ちる
  • 配送コストが上がる

デメリット

  • 自然災害や事故に弱い
  • 配送スピードが落ちる
  • 配送コストが上がる
  • 在庫管理がしにくい
  • 倉庫や人を新たに用意する必要がある

2つの違いをまとめると、上記の表の通りになります。

集約型物流拠点

集約型物流拠点とは1ヶ所に拠点を集約することをいいます。物流業務のリソースを1ヶ所に集約できるため、倉庫代や人件費などのコストが抑えられます。

しかし、配送エリアの広く、件数数が多い場合は配送スピードが落ちてしまいかねません。また、自然災害が起きたとき営業ができなくなる恐れがあります。 

分散型物流拠点

分散型物流拠点とは複数箇所に拠点を分散することをいいます。配送先の近くに拠点をおけば配送効率が高められます。また、自然災害や事故に強いです。

しかし、複数の拠点を設けるため倉庫代や人件費がかかります。また、複数の拠点間の連携が上手く行えなければ、業務が煩雑してトラブルが起きやすくなります。

 

集約端物流拠点と分散型物流拠点の選び方について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

関連記事:『物流拠点戦略とは?集約型と分散型のメリット・デメリットを解説

 

物流拠点の最適化の流れ


物流拠点を最適化の流れは以下の通りです。現状調査は経験や勘で行う方法とデータ分析して行う方法があります。

1.現状調査

  • 物流コスト調査
  • 在庫調査
  • 運送形態調査
  • 生産性調査

2.物流拠点の計画

  • 目標コスト算出
  • 適正在庫算出
  • 拠点条件の設定
  • サービスレベルの設定
  • 投資効果の設定

3.拠点選定

  • 立地候補検討
  • 保管能力検討
  • 運用能力検討
  • 輸送方法検討
  • 運用コスト検討

4.新設・移転

  • 物流機器選定
  • レイアウト設計
  • 作業人員確保
  • 物流機器工事
  • 運用計画
  • 搬出・搬入

5.システム導入

  • 基本設計
  • 詳細設計
  • 開発
  • テスト
  • 教育
  • 稼動

6.効果検証

  • 在庫削減
  • 人件費削減
  • 輸配送コスト削減
  • サービス品質向上
  • 生産性向上

 

物流拠点の最適化のコツ

物流拠点の最適化のコツは3つあります。 

1.目標数値を設定しておく

物流拠点の最適化は現状を把握して課題を洗い出し、どのように解決するか計画を立てていきます。計画を立てるときは、目標コストを設定して効果検証できるようにしておきましょう。効果検証することで、物流拠点の最適化が上手くいったかどうか判断できるようになります。

2.業務見直しを行う

物流拠点を新設・統廃合する際に業務を見直しましょう。システム導入で業務効率化が行えないかを検討したり、従業員の教育のためにマニュアルを作成しておいたりすることで、新たな物流拠点がスムーズに稼働するようになります。

3.コンサルティングサービスを利用する

物流拠点の課題の洗い出しは緻密さが欠かせません。自社で物流拠点戦略を考えると、あまりに複雑で「本当に最適化なんてできるのだろうか」と不安を抱いてしまうでしょう。このような悩みを抱えたときは、物流コンサルティングサービスを利用しましょう。

近頃はデータを活用して物流拠点の最適化を提案するコンサルティング会社も続々と登場しています。このようなコンサルティング会社を選べば、精度の高いシミュレーションができて失敗を防げるでしょう。また、物流拠点の最適化は、やるべきことが多岐に渡るためサポートを受けると負担が減らせます。

 

物流拠点の最適化の成功事例


物流拠点の最適化を行うと、成功事例のような効果が見込めます 

  • 物流拠点の最適化を行った結果、車両台数を11%削減
  • アウトソーシングをするか自社物流にするかの判断ができ輸配送コストを6%削減
  • 優良な施策は、実は物流コスト削減が低いことを可視化

そのため、物流戦略を見直したい方は物流拠点を見直して最適化することをおすすめします。

まとめ

物流拠点の最適化とは、物流拠点を見直して、物流コストの削減やリードタイムの短縮を目指すことをいいます。物流拠点を最適化できれば、物流コストを削減できたり、生産性向上が見込めたりします。またBCP対策にもなります。

近年、物流拠点の最適化シミュレーションはITを活用して行えるようになりました。そのため、経験や勘に頼らない物流拠点の決め方ができます。もし、この記事を読んで物流拠点を最適化してみたいとお考えの方は、提案型物流を得意とするサンインテルネット株式会社までお気軽にご相談ください。

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