お役立ち記事

物流事故とは?事故事例や対策方法、事故報告書の書き方まで解説

物流用語
アイキャッチ
目次

物流倉庫では物流事故が起きます。この記事では「残荷」「誤出荷」「在庫差異」「商品破損」「遅配送」の物流事故が発生する原因から対策方法まで紹介しています。この記事を読めば、物流事故の対策から報告方法まで理解できるようになるため、ぜひ参考にしてみてください。

誤出荷や商品破損の物流事故が発生するなどのお悩みを抱えていませんか?物流事故が発生すると、顧客満足度が下がり売上に悪影響を及ぼします。そのため、物流事故の対策をしておきましょう。本記事では、提案型EC物流を得意とするサンインテルネット株式会社が物流事故の対策方法をご紹介します。

物流事故とは


物流事故とは、商品破損や配送遅延などお客様へご迷惑をかける重大な事故をいいます。お客様に迷惑をかけると信頼が失われて、ブランドイメージが低下して売上に悪影響を及ぼします。そのため、物流事故の対策をしておきましょう。

 

物流事故の発生率

物流事故の発生率は公開されていませんが、一般的に企業では「何万件あたり何件ミスが発生しているのか」を確認するとき、PPM(Parts Per Million)を活用して物流品質が行われています。

PPM=誤出荷発生件数÷総作業件数×100万

一般的な物流会社のPPMは50~100PPMと言われているため、参考基準にしてみてください。

物流事故の事例


物流事故はお客様へご迷惑をかける重大な事故をいいますが「残荷」「誤出荷」「在庫差異」「商品破損」「遅配送」があります。

 残荷(ざんか)

残荷とは、当日出荷すべき商品が倉庫に残り、配送できない事故をいいます。

運送会社へ出荷荷物を渡しそびれたり、運送会社が倉庫に荷物を置き忘れてしまったりしたときに発生します。不注意による見落としが主な原因です。

倉庫内が整理されておらず荷物の確認がしづらかったり、従業員の怠慢で荷物を見落としてしまったりして事故が起きることもあります。

誤出荷

誤出荷とは、出荷する商品の種類や数量、配送先を間違える事故をいいます。

商品と添付した伝票内容が異なったり、配送伝票を貼り間違えたりしたときに発生します。出荷件数が増えたり、取扱商品数が増えたりしたときに誤出荷が起きやすいです。

誤出荷を起こさないためにはダブルチェックが必要になりますが、人員を確保できないという悩みが出てきがちです。 

在庫差異

在庫差異とはデータベース上の在庫数と倉庫内の在庫数にズレが生じる事故をいいます。

出荷時の品番ミスや取り間違いや帳簿への入力ミスなどが原因で起きます。主な原因はヒューマンエラーです。そのため、バーコードリーダーやWMSシステムでヒューマンエラーを防止する必要がありますが、導入費用が負担になるケースも多いです。

商品破損

商品破損とは、お客様に破損や故障した商品を届けてしまう事故をいいます。また、商品の外箱が潰れていたり、汚れが付着していたりする場合も商品破損とみなされます。商品破損の原因は「落下」「振動」「転倒」「荷崩れ」です。荷込みや荷卸し、配送時に商品破損が起きやすくなります。

 商品破損について詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。

関連記事:『物流の破損事故の原因とは?9つの対策方法まで解説!

 

物流事故の対策方法


物流事故を防ぐために対策しておきましょう。物流事故の対策方法は8つあります。

1.残荷チェックを行う

残荷は残荷チェックを徹底することで防止できます。倉庫エリアの担当者を決めて、エリア内に残荷がないかチェックしてもらいます。

残荷チェックを行うときは共通マニュアルを作成しておきましょう。共通マニュアルを用意しておくことで、共通の認識で同じ通りに残荷チェックが行えるようになります。マニュアルはテキストベースではなく動画ベースを用意しておくと、新人でも正しく残荷チェックが行えるようになります。

 

2.ITを活用する

ITを活用して物流事故を防ぐことができます。最新技術のITでは、一定時間、放置された荷物を検知したとき、「荷物が置き忘れられています。残荷ではありませんか?」と周囲に呼びかけることができるロボットなどが開発されています。

また、RFIDを活用すれば倉庫内の荷物状況をリアルタイムでモニタリングすることも可能です。ITを上手く活用すれば生産性が上がり事故を防げます。

 

3.倉庫を整理する

倉庫内が整理されていなければ、オペレーションミスが発生しやすくなります。多くの商品が散在している倉庫では、荷物が発見できず残荷が起こしてしまいかねません。そのため、倉庫を整理しましょう。

倉庫を整理するときは従業員全員で行い、計画を立てて商品をカテゴライズすることが大切です。ピッキングしやすい倉庫ロケーションを話し合って決めると、作業効率が上がります。

 

4.作業ルールを定める

作業ルールを定めておくと、従業員が共通の手順で同じように作業が行えるようになります。従業員で作業手順が変わることもなくなり、作業品質を均一化できます。作業品質を均一化しておけば、物流事故が起きたときに「何が原因だったのか?」、原因の追究がしやすくなります。

 

5.WMSシステムを導入する

WMSシステムを導入すれば、倉庫内の状況が把握できるようになります。WMSシステムは、入出庫管理や在庫管理などの機能が搭載されたシステムです。

WMSシステムを活用すれば、商品の入荷から出荷までの過程を追跡して、倉庫内のトレーサビリティを確保できます。つまり、出荷差異が起きにくくなります。

 

6.従業員の教育を実施する

物流現場では、さまざまな事故が起きます。そのため、事故を起こさないためにも従業員の教育を行いましょう。物流会社の教育カリキュラムには以下のようなものがあります。

 

一般社員向け

物流の基本概要

物流トラックの運転方法

倉庫内作業のフロー

中堅管理職向け

部下の育成

現場のモチベーション管理

ミス発生時の対処方法

経営幹部向け

生産性向上の方法

 

7.商品破損事故の対策グッズを使用する

商品破損は落下や振動が原因で起きるため、落下や振動が起きないようにストレッチフィルムで保護しておきましょう。また、落下や振動が起きても破損しない梱包資材を使用することも大切です。また衝撃検知シールを使用すれば、お客様に商品を渡して大丈夫かどうかドライバーが確認できるようになります。

 

8.物流事故報告を行う

物流事故が発生したら、物流事故報告を行うようにしましょう。物流事故の情報を共有して、なぜ事故が起きたのか、再発防止対策として何をするかを話し合います。

事故に対して振り返り、お客様にご迷惑をかけたことを反省する場を設けることで従業員の意識を上げられます。

 

物流事故の対策にアウトソーシングがおすすめ


物流事故の対策にアウトソーシングがおすすめです。なぜなら、物流事故は設備投資が必要だったり、従業員教育が必要だったりするためです。自社で完結しようとすると、大きな負担となる恐れがあります。

その一方で、物流業務をアウトソーシングすれば、プロの専門業者にお任せできて安心です。物流会社は設備投資をしており、従業員教育もしています。バックヤード業務をお任せすれば、新商品開発や販促活動などにフロント業務に注力できます。

 

まとめ

物流事故とは、商品破損や配送遅延などお客様へご迷惑をかける重大な事故をいいます。

お客様に迷惑をかけると信頼が失われて、ブランドイメージが低下して売上に悪影響を及ぼします。この記事では、物流事故の対策方法をご紹介したため、自社に取り組んでいないものは取り入れてみてください。

また、設備投資や従業員教育が負担になる場合はアウトソーシングするのも1つの選択肢です。もし、アウトソーシングにご興味がある方は、提案型EC物流を得意とするサンインテルネット株式会社までご相談ください。

お問い合わせはコチラ


創業50年
EC物流20年の実績で
お客様の売上最大化をご提案

お電話での
お問い合わせ
046-200-7105
平日 9:00~17:45