冷凍食品の配送方法とは?冷凍食品の配送業者の選び方まで解説
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冷凍食品を配送する場合は、配送業者を慎重に選ぶようにしましょう。なぜなら、冷凍食品の品質に大きな影響を与えるためです。この記事では、冷凍食品の配送業者の選び方について詳しく解説します。ぜひ、冷凍食品の配送業者選定をする際にお役立てください。
冷凍配送は鮮度維持や長距離配送を実現するための配送方法です。近年、食の安全性や食品ロス意識の高まりから冷凍食品の需要は高まってきています。
しかし、冷凍配送とは商品を冷凍状態で配送するだけではありません。温度管理や品質管理などの専門知識が必要になります。
そこで、今回は凍食品の出荷実績は全国でもトップクラスを誇るサンインテルネットが、冷凍食品の配送方法について解説します。冷凍食品の配送方法を検討する際にぜひお役立てください。
冷凍配送とは
冷凍配送とは冷凍区分の保管温度(-5℃~-18℃)で食品などを配送するサービスです。
食品を冷凍すれば長期保存は行えるようになるため、鮮度を保ちながら長距離輸送ができるようになります。
環境や経済に悪影響を与える食品ロスの問題も解決できるため、冷凍配送の需要は拡大しています。
[冷凍配送の流れ]
- 冷凍食品の入荷・入庫
- 冷凍食品の保管・在庫管理
- 冷凍食品の流通加工・ピッキング
- 冷凍食品の梱包・伝票貼付・出荷
入荷から出荷まで冷凍区分の保管温度(-5℃~18℃)を保つためには、「冷凍庫」「温度管理システム」「梱包資材」「冷凍車」などの設備投資が必要です。
冷凍食品配送のメリット
冷凍食品配送には3つのメリットがあります。
長期保存が可能になる
食品を冷凍すると、長期保存が可能です。食品を-18℃以下で冷凍すれば、多くの微生物が活動を停止し消費期限も止まります 。長期保存が可能となり、食品ロスを防げるようになります。
※家庭用の冷凍庫は頻繁に開け閉めをするため、その度に冷凍庫内の温度が上昇します。そのため、家庭用の冷凍庫の食品は1ヶ月以内に使い切ることが推奨されています。
全国配送が可能となる
冷凍庫付きのトラックで食品を配送すれば、食品の鮮度を保ちながら全国各地へ配送できます。つまり、離島などへの配送も可能になり販売エリアを拡大できます。販路拡大を行えば、新規顧客を獲得できるでしょう。
商品価値を高められる
冷凍食品配送を利用すれば、以下のような付加価値サービスを提供できるようになります。
[付加価値サービス]
- 個包装された食材、調理済みの総菜など利便性の高い商品を販売する
- 地域限定の食材など冷凍して全国に配送する
- 食品安全衛生法に基づいて安全性を確保していることを証明する
冷凍食品配送のデメリット
冷凍配送にはデメリットも3つあります。
設備投資のハードルが高い
自社物流で冷凍食品配送を実現する場合は、「冷凍倉庫」「温度管理システム」「梱包資材」「冷凍車」の設備投資が必要です。設備の種類や事業規模により異なりますが、設備投資は数千万円から数億円程度かかります。
- 温度管理システム: 数十万円~数百万円
- 梱包資材: 数万円~数十万円
- 冷凍車: 数千万円~数億円
- その他設備: 数十万円~数百万円
※各システムの性能や倉庫規模などにより価格は変動します。詳細金額を知りたい方は見積もりを取得してください。
専門知識が必要になる
冷凍食品配送を行うためには、温度管理に関するノウハウが必要となります。
[冷凍に関するノウハウ]
- 物流温度帯に関する知識
- 商品特性による管理方法に関する知識
- 温度管理設備の設置、運用、点検に関する知識
- 温度管理体制の整備に関する知識
- 食品衛生法などの法令に関する知識
- 温度管理のリスクに関する知識
品質劣化に注意する
冷蔵配送は設備投資とノウハウが必要になりますが、これらが欠けてしまうと商品の品質劣化が起きます。
例えば、冷凍食品は-18℃以下の温度で保存することが望ましいとされていますが、配送過程で温度変化すると褐変や酸化などの品質劣化が起きます。
また、湿度が低く乾燥すると冷凍焼けや変色、栄養素の減少などの原因になるため注意しなければいけません。
冷凍食品配送業者の選び方
冷凍配送の特徴をご紹介しましたが、物流アウトソーシングすればデメリットを解消できます。物流アウトソーシングを利用する場合は4つの基準で委託先を決めましょう。
温度管理体制
冷凍食品配送の委託先を選ぶ際には温度管理体制を必ず確認してください。
- 冷凍倉庫や温度管理システムなど、どのような設備を搭載しているのか?
- 冷凍食品の温度管理はどのように確認し、記録、保存しているのか?
- 温度管理体制の構築、運用、指導が行えているのか?
- 定期的に温度管理体制を監視しているなど信頼できるのか?
温度管理体制を尋ねておくことで、安心して配送業務をお任せできるようになります。
配送方法
冷凍食品配送に委託先の配送方法を尋ねておくことも大切です。冷凍食品は温度変化や衝撃に弱いため、適切な梱包が必要です。発砲スチロールなどを使用して商品を保護しましょう。また、長距離配送の場合は保冷剤を使用する必要があります。配送中の温度管理も重要のため、きちんと行っているかを確認しましょう。
出荷制限の有無
セール期間中など商品の売上が伸びて物流波動が起きたとき、制限をかける物流会社も存在します。ECサイトで商品を購入したにも関わらず、速やかに配送してもらえなければ顧客満足度が低下してしまいます。
配送スピード次第では注文がキャンセルされてしまうでしょう。このような機会損失を防止するためにも、物流会社と契約する前に出荷制限の有無を確認しておきましょう。
料金
物流会社のサービス料金は各社で異なります。そのため、複数社から見積もりを取得して見積金額の内訳を比較して検討するようにしましょう。
・物流アウトソーシングサービス料金の内訳
固定費 | 倉庫保管料 | 4,000~7,000円/坪 |
業務管理料 | 10,000~100,000円/月 | |
システム利用料 | 20,000~50,000円/月 | |
変動費 | 入庫料 | 10~30円/個 |
デバンニング料 | 20,000~35,000円/本 | |
検品料 | 10~100円/個 | |
出荷料・ピッキング料 | 10~30円/個 | |
梱包料 | 150~300円/個 | |
配送料 | 400~1,200円/個 |
物流アウトソーシング会社の選び方について詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『物流アウトソーシングとは?物流会社の選び方や導入の流れを紹介』
冷凍食品配送の事例
冷凍食品配送を委託している企業様は、どのような課題を感じていたのでしょうか?ここでは、サンインテルネットのお客様の冷凍食品配送の活用事例をご紹介します。
チョコレートメーカー様
カカオ豆からチョコレートバーになるまで一貫して製造を行っているチョコレートメーカー様はリアル店舗とECサイトで商品を販売しています。
冷凍品と冷蔵品の配送を委託する会社が分かれており、業務が煩雑化していることに悩んでいました。また、チョコレートはバレンタイン時期に繁忙期も迎えるなど物流波動があり、現在の出荷能力にも懸念点があり見直していました。
そこで、当社の物流施設の中で3温度帯の保管機能を持つ厚木第五センターを提案し、2022年9月に冷凍品の配送、同年12月から冷蔵品の配送を受託しています。厚木第五センターには1,000人以上のスタッフが働いているため、受託後初のバレンタイン商戦も問題なく対応することができました。その後、他の商品の配送も当社に切り替えて頂きました。
>>チョコレート関係スタートアップ企業様のEC物流の事例はコチラ
洋菓子系店舗様
洋菓子系店舗様は、お菓子の企画・製造・販売を行っています。ECサイトとポップアップストア(数週間程度の期間限定で開設されるショップ)で順調に売上を伸ばしてきました。2022年に新商品のフィナンシェを販売に伴い、物流会社の見直しを行っていました。なぜなら、新商品のフィナンシェは、保管時は冷凍ですが、出荷時には冷蔵に温度変更(礼チル)が必要で、一般的な物流会社では対応が難しいと言われていたためです。
サンインテルネットは、冷チルにも対応してきた実績があったため、ご依頼していただきました。2023年1月よりポップアップストア用の商品出荷をスタートし、2023年5月には全ての商品出荷に対応しています。
ペッドフードメーカー様
ペッドフードメーカー様は「全ての動物とその家族の幸せな生活のために。」を企業理念に、ペットフードの企画・販売をしています。こだわったドックフードは穀類を一切使わないグレインフリーフード、栄養素を残す低温加熱製法を取り入れており、専門家からも高く評価されていいます。
また、2022年10月に新たに「犬用手作りごはん」の販売を開始しました。これまでのドライフードとは異なり、冷凍が必要なため、実績のある当社へお声がけ頂きました。
サンインテルネットの冷蔵・冷凍設備を備えている座間センターをご提案し、発売当初より配送業務を委託しています。約半年で在庫は安定し、順調に受注数を伸ばしています。
冷凍食品配送サービスなら「サンインテルネット」
冷凍食品配送の委託先をお探しの方はサンインテルネットへご相談ください。ここでは、サンインテルネットの特徴を簡単にご紹介します。
5温度帯対応の実績を保有
サンインテルネットは5温度帯(常温・冷蔵・冷凍・低温・パーシャル)対応の倉庫を保有しています。温度管理基準が厳しい食品や医薬品の取り扱いが得意です。月間85万件、270万ピースの出荷実績を保有しており、盤石な運営力のもと迅速かつ正確に商品をお届けします。
物流波動にも対応が可能
サンインテルネットは神奈川県央エリアに2,000名以上のスタッフが在籍しています。そのため、当日出荷や緊急配送にも迅速に対応できます。閑散期・繁忙期など物流波動が発生する商品の配送でお悩みの方は、サンインテルネットにご相談ください。
物流の適正コストの提案が可能
サンインテルネットは物流コンサルティングサービスも提供しています。コンサルティングを得意とする強みを活かし、お客様の商品に適した梱包材のご提案や、コスト削減方法のご提案をします。
まとめ
冷凍配送とは冷凍区分の保管温度(-5℃~-18℃)で食品などを配送するサービスです。食品を冷凍すれば長期保存は行えるようになるため、鮮度を保ちながら長距離輸送ができるようになります。
しかし、冷凍食品配送の設備投資には莫大なコストがかかり、温度管理も大変です。そのため、冷凍配送を始める際は物流会社に配送を委託するのがよいでしょう。この記事では、冷凍食品配送の委託先の選び方をご紹介しました。ぜひ参考にしながら、委託先を見つけてみてください。
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