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物流とは?基本機能6つを解説|ロジスティクスや流通との違いも

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物流業務を行うためには、6つの機能(輸送・保管・流通加工・包装・荷役・情報)を理解した上で業務効率化や物流拠点の決定など行うことが大切です。この記事では、物流業務の設計をする上で知っておきたい基礎知識をご紹介します。ぜひ、物流業務の設計時にお役立てください。

EC事業を立ち上げたいけれど、物流業務をどのように行えばよいのだろうかとお悩みを抱えていませんか?物流業務は配送業務の他にも幅広い業務があります。

近年、物流に大きな影響を及ぼす2024年問題が注目を浴びているため、併せて確認しておくことをおすすめします。

本記事では提案型EC物流を得意とするサンインテルネット株式会社が、物流業務について詳しく解説します。この記事を読めば、物流業務の全般がわかるようになるため、ぜひ計画にお役立てください。

 

●物流とは


物流とは、モノが生産されて消費者の手元にモノが届くまでの流れをいいます。つまり、私たちの生活では欠かすことができないライフラインです。物流は商品を配送するだけでなく、下記のような業務が含まれます。 

【物流業務の流れ】

  • 入庫・検品
  • 棚入れ・保管
  • ピッキング作業
  • 流通加工・梱包
  • 出庫作業・配送 

物流業務を行う上でQCD(Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期))を考慮することが大切です。

 

●物流の6つの機能


物流を機能させるためには「輸送」「保管」「流通加工」「包装」「荷役」「情報」が欠かせません。これら6つの機能で物流は構成されています。

 

・輸送

輸送はモノを別の場所に運ぶことをいいます。例えば、製造工場から物流センターへモノを運ぶなどが該当します。交通手段によって「自動車輸送」「鉄道輸送」「船舶輸送」「空輸送」と呼ぶことが多いです。

輸送で大切なことは、「荷量」「製品特性」「納品先指定条件」などの観点から最適な輸送方法を選ぶことです。

 

・保管

保管は生産したモノを倉庫で保管することをいいます。例えば、工場で製造したモノを物流センターで保管するなどが該当します。

どのようなモノを保管するかにもよりますが、品質管理が必要になるケースが多いです。保管で大切なことが、整理整頓です。

保管スペースを整理整頓しておくとオペレーションミスが減り、帳簿上の在庫数と実在庫数の数も合いやすくなります。

 

・流通加工

流通加工とは、商品に付加価値を付けるための加工の作業です。例えば、生鮮食品の二次加工や小分け方法などが該当します。流通加工は幅広く、どのようなモノを取り扱うかで内容が変わります。

EC事業の場合は、流通加工で顧客ロイヤリティを向上させなければいけません。そのため、流通加工にこだわるようにしましょう。

 

・包装

包装とは、消費者にモノを届けるときに商品が破損しないように保護すること(個装・内装・外装がある)をいいます。商品破損が起きない梱包材に緩衝材を入れることが多いです。別名で「荷造り」と呼ばれます。 

商品破損の対策方法を知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

関連記事:『物流の破損事故の原因とは?9つの対策方法まで解説!

 

・荷役

荷役とは、モノを取り扱う作業全般をいいます。

  • 荷揃え
  • 積み付け
  • 積卸し
  • 運搬
  • 保管(棚入れ)
  • 仕分け
  • 集荷 

人力に頼らなければいけない作業が削減されて機械が使用されるようになってきました。

 

・情報

情報とは物流業務を効率化するための情報管理をいいます。以下のようなITツールを活用して情報を一元管理する動きが一般的です。

  • 配送管理システム:配車管理や配車の指示出しを行う
  • 運行管理システム:運行計画の作成をする
  • 在庫管理システム:適切な在庫管理を行う

 

 

●物流の市場規模

物流の市場規模は拡大しています。新型コロナウイルス感染拡大の影響で経済が停滞したことで、2020年度の市場規模は縮小しましたしかし、事業活動が再開されて物流量は戻ってきており2021年の年間出荷量は2,320百万トンとなりました。 

これまで物流の市場規模は伸び続けてきましたが、2024年問題で稼働時間が制限されることにより市場は横ばいで推移するのではないかと予測されています。

<参考>国土交通省:『全国貨物純流動調査

 

物流の2024年問題とは

 

物流の市場規模は拡大している中、業界に悪影響を及ぼす2024年問題が話題を集めています。物流の2024年問題は、2024年4月1日以降、トラックドライバーの時間外労働時間の上限が年960時間に制限される問題のことです。

トラックドライバーの時間外労働に上限が定められると以下のような問題が出てきます。

  • ドライバーの労働時間が減少して残業代が稼げなくなる
  • トラック可動時間が減りモノが運べなくなり売上減少する
  • ドライバーの給与が減るため退職、他の業界へ流出してしまう

つまり、運賃の賃上げを行わなければいけません。物流業務をアウトソーシングしている方は価格改定に遭遇するでしょう。

 

物流の2024年問題の対策方法


物流の2024年問題に対して、どのように対策を行えばよいのでしょうか?ここでは、物流の2024年問題の対策方法について解説します。

物流DXで業務効率化を図る

物流の2024年問題の影響を踏まえて輸送業務の効率化を考えなくてはいけません。そのため、物流DXに取り組み業務効率化を図りましょう。物流DXを推進する方法は、自社に合うITシステムを導入する方法とシステムを開発する方法があります。

デジタルタコグラフ

トラックの走行データを記録する

自動配車支援システム

最適な配送ルートを作成する

車両運行管理システム

トラックの位置をリアルタイムで把握する

IT点呼システム

テレワークを活用してドライバーの点呼をする

求荷求車システム

トラックドライバーのマッチングを行う

ピッキングシステム

ピッキング作業を効率化する

在庫管理システム

倉庫の在庫を正しく管理する

 

物流拠点の最適化を行う

物流拠点を見直して最適化すれば、物流コストを削減できたり、リードタイムを短縮できたりします。例えば、仕入れ先の数が多い場合は生産立地型物流センターを設けると配送コストが抑えられるでしょう。その一方で、配送先が多い場合は消費立地型物流センターを設けた方が配送コストが抑えられます。物流最適化は、立地だけでなく拠点数など戦略的な観点で決めていきます。

 

物流拠点の最適化の方法について詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。

関連記事:『物流拠点を最適化する目的や流れを解説!成功事例の紹介も』

 

共同配送を行う

物流コストの削減で注目を浴びているのが共同配送です。共同配送は、モノを配送するエリアが共通する企業が互いに荷物を持ちより、特定エリアの配送業務を共同で行うことでトラックの積載効率を高め物流コスト削減を実現する取り組みです。物流コストが高騰する中で、コスト削減ができるとして共同配送が注目を浴びています。

 

物流アウトソーシングする

自社物流で完結できない場合は、物流業務をアウトソーシングするのも1つの選択肢です。物流業務を専門業者へ委託すれば、物流に関する課題に悩みを抱えずに済みます。

設備投資をしている専門業者へ物流業務を委託した方がコストパフォーマンスがよくなったり、サービス品質が向上したりすることもあります。そのため、2024年問題に悩んだら、物流アウトソーシングに切り替えることも考えてみましょう。

 

物流アウトソーシング先の選び方について詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。

関連記事:『物流アウトソーシングとは?物流会社の選び方や導入の流れを紹介

  

コンサルティング会社に相談する

物流の2024年問題に向けて、物流業務の見直しがしたい場合はコンサルティング会社に相談をしてみることをおすすめします。

コンサルティング会社に相談をすれば、お客様の課題をヒアリングした上で現状をデータで分析し、どのように改善すればお客様の課題が解決できるかを提案してもらえます。物流拠点の選定、物流業務の設計や運営、輸配送業務などワンストップで依頼できることが魅力です。

 

物流と関連用語の違い

最後に物流と意味を間違われやすい関連用語を覚えておきましょう。

 

物流とロジスティックスの違い

物流はノが生産されて消費者の手元にモノが届くまでの流れをいいますが、ロジスティックスはモノが届くまでの流れを最適化する仕組みをいいます。つまり、ロジスティックスには経営管理やコスト管理なども含まれます。

 

物流と流通の違い

物流は流通の一部です。物流はモノが生産されて消費者の手元にモノが届くまでの流れをいいます。その一方で、流通は生産されてから届くまでの「モノ」「カネ」「権利」の流れをいいます。簡単に説明すると流通=物流+商流です。

 

まとめ

物流とは、モノが生産されて消費者の手元にモノが届くまでの流れをいいます。物流を機能させるためには「輸送」「保管」「流通加工」「包装」「荷役」「情報」が欠かせません。

物流を取り巻く環境は大きく変わってきており、2024年問題により運賃の値上げをしなければいけなくなってきています。そのため、物流計画を立てる際には、物流業務を効率化したり物流拠点を最適化するなどの工夫が必要です。

サンインテルネット株式会社では、物流コンサルティングサービスや3PLサービスを提供しています。この記事を読んで「物流業務の設計を専門業者と行いたい」「物流業務を見直したい」と思った方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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